1.カピバラ
Science Name : Hydrochaerus Hydrochaeris
English Name : Capybara |
カピバラは、げっ歯目最大の動物です。いうなれば「世界最大のネズミ」。
体長は大人で1.2メートルくらい、体重はゆうに100キログラムを超えます。
性格はいたってのん気で、ネズミのくせに温泉が大好きというどことなくヘンテコな空気を持った生き物です。
本籍地はラテンアメリカ。中南米は変わったげっ歯目が多くいることで知られています。 私がこの奇妙な生き物を知ったのは、NHK教育の動物番組においてでした。もう六・七年前のことになります。番組名も忘れました。 ただその時画面に映っていた、親子で全くおんなじ顔をしてボーッと温泉につかっているカピバラたちの姿だけは今でもはっきりとおぼえています。 最初の観想は「これ何?」といった感じ。そのあとじわじわとこみあげてきたのはえもいわれぬ笑い・・・。 それ以来私はこのヘンテコな動物にすっかり魅入られてしまいました。 はじめて生のカピバラを見た場所は上野動物園。 オリには雌雄二匹のカピバラといっしょに、ラマ、マレーバクが収められていました。 そのいかにも間に合わせ的な雑多なオリの持つ雰囲気が、カピバラのそれと妙にマッチしていたのが印象に残っています。 その中で肝心のカピバラ嬢(雄のほうは屋舎に入っていました)はというと、ただひたすら昼寝を続けていました。 私はずいぶん長いことオリの前で弁当などを食べながらカピバラ嬢の活動を観察していたのですが、 結局彼女が動いたのは食事の時だけで、あとはひたすら夢の中。せっかく見た楽しい夢も、同室のバクにすかっり食べらてしまうのでないかと心配しながら私がオリの前を離れたのは、 そろそろ閉門のアナウンスが聞こえ始める頃でした。 |