子どもたちの活字離れが進み、想像力を養う機会がどんどん少なくなっています。その反面、テレビからあふれる虚実を織りまぜた映像や情報が氾濫し、テレビゲームの虚構の世界が現実と混在して行きます。
笑いの効用は、単に楽しい時間を過ごすということだけでなく、緊張感のあふれた生活の中にあって、精神的な「癒し」をもたらしてくれます。しかも落語は、テレビから垂れ流される「お笑い」と称する、ルール無用の笑いと一線を画し、人間味にあふれた優しい暖かい笑いだと考えます。
その素晴らしさを目の前で、生で感じることのできる「立川流落語会」「立川志隆の会」を、ぜひお子様たちに聞かせてみませんか?
落語の中に語られる、親子関係・しつけ・礼儀作法・言葉使い・人間関係・森羅万象は、直接現代にはあてはめることはできないかもしれませんが、時に人生の助言となり、問題解決のヒントとなり、落ち込んだ気持ちの励ましになることと思います。
日本独特の伝統芸能であり、人生の成功譚を偉そうに語るのではなく、人間の業を肯定する「落語」というものを、ぜひもう一度見直していただけるよう、お願い申し上げます。
学校行事としての「学校寄席」などとは違い、地域の皆様にも自由にご参加いただける、地域のコミュニケーションの場としての「落語会」の開催を、ぜひご検討賜りますよう、お願い申し上げます。
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